リンク切れ

現在、以下のリンク切れがあります:2016年1-3月のプレスリリース・報道関係各位一斉メール・日報、2014年3月以前の動画、滞留水のPDF資料、2012年のプレスリリースの一部。2012年のプラントパラメータ関連の一部。詳細はこちら。

2017年9月29日(金)

今日のお仕事


福島第一原子力発電所の状況について(日報)

プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点

滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)12時時点

1号機R/Bカバー解体作業
本日の作業実績(PDF):資機材整備。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定:遠隔装置通信確認。

2号機使用済燃料プール冷却停止試験(8月18日参照)で代替循環冷却装置による冷却を8月21日より停止していたが、今日29日13:00に冷却を再開試験結果は28日を参照。
冷却再開にともない、1-3号機使用済燃料プール代替循環冷却装置の共通2次系を11:00に停止。また、2号機の代替循環冷却装置1次系についても、電源機器修理にともなう電源の事前切替えのため、10:42に停止。冷却停止時の各号機プール水温は以下の通り。
・1号機(冷却停止時) :27.2℃
・2号機(一次系停止時):46.2℃
・3号機(冷却停止時) :25.3℃
その後、2号機の代替循環冷却装置1次系は11:33、1-3号機使用済燃料プール代替循環冷却装置の共通2次系は12:19に起動。冷却再開時の各号機プール水温はは以下の通り。
・1号機:27.0℃
・2号機:46.3℃
・3号機:25.3℃

サブドレン他水処理施設、10:20に一時貯水タンクFから排水を開始
(以下、30日の日報より)16:11に排水を停止。排水量は873m3

新設サブドレンピットNo.201、202、203、208、209、212で測定していた水位よりも実水位が低い
ことが判明した件(昨日28日参照)
新設サブドレン水位計設定誤りに伴う運転上の制限逸脱について(PDF 112KB)
水位計の設定値のズレ(=水位計の測定値と実水位の差)を709mmから690mmに訂正。
問題の新設サブドレンピット6カ所と近傍建屋のたまり水について、水位の状況を確認した(サブドレンピットの水位計の読み値(設定ズレを含んだ値)から、設定ズレおよび計器誤差を考慮して補正値を算出。これを、各建屋たまり水の水位計の読み値に塩分補正および計器誤差を考慮して補正値を算出した結果と比較し、水位が逆転した状態にあったかを確認(補正値の算出・比較は毎時データにて実施)。建屋たまり水の塩分補正については2015年4月9日の1号機T/B地下所内ボイラー室のたまり水の項を参照)。その結果サブドレンピットNo.203が1号機廃棄物処理建屋たまり水の水位より低かったことが、下記の通り少なくとも8回あったことを確認した。逆転した水位差の最大値は19mm。
5月17日 22:00 -11mm
5月19日 10:00 -4mm
5月19日 17:00 -8mm
5月19日 23:00 -2mm
5月20日 18:00 -3mm
5月21日 00:00 -19mm
5月21日 06:00 -2mm
5月21日 13:00 -9mm
No.203以外の5カ所のピットについては、水位逆転の期間はなかったことを確認した。
今日29日08:00時点で、サブドレンピットNo.203の水位が1号機廃棄物処理建屋たまり水より高いこと(水位差:2369mm)、昨日28日のサブドレンピットNo.203および周辺サブドレンピットの放射能濃度が1.0×105Bq/L以下であること(134Csと137Csの分析値は一斉メール(続報2)に掲載。問題のサブドレンピット6カ所は全て検出限界値未満。その他の建屋近傍ピットの分析値では一部で検出されているが、いずれも過去の変動範囲内)から、今日29日08:20の段階で運転上の制限(各建屋のたまり水水位が各建屋近傍のサブドレン水の水位を超えないこと)を満足しているとして、運転上の制限の逸脱からの復帰を判断した。
問題のサブドレンピット6カ所以外のサブドレンピット42カ所については、水位計の設定ズレがないことを確認した。
10:04-11:03に、問題のサブドレンピット6カ所を除いて、1-4号機周辺のサブドレンのくみ上げを順次再開した。
問題のサブドレンピット6カ所のうち、No.203を除く5カ所について、水位計の設定変更(設定誤りの修正)が完了したので、15:35-15:47に順次くみ上げを再開した。No.203は現在、ピット清掃作業中であり、清掃作業終了後にくみ上げを再開する予定。
福島第一原子力発電所新設サブドレン水位計設定誤りに伴う運転上の制限逸脱について(続報2)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所新設サブドレン水位計設定誤りに伴う運転上の制限逸脱について(続報3)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所新設サブドレン水位計設定誤りに伴う運転上の制限逸脱について(続報4)(報道関係各位一斉メール)
今日の廃炉・汚染水対策福島評議会(第15回)での増田さんの話によれば、No.203ピットと1号機Rw/Bの距離は40mほどあり、水位逆転の2cmは実質的には建屋たまり水の流出に影響するものではなかろう、とのこと。また、水位計設定値の誤りは、T.P. 表記で水準を扱うべきところをO.P. 表記で水準を記載していたために生じたもの、とのことだった。


その他


月末なので、作業者の被曝線量評価を厚労省へ提出。
東京電力ホールディングス株式会社 福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について(プレスリリース)
8月の被曝線量の平均は0.26mSv、最大は7.08mSv(APD値)。

8月2日に4号機R/B南西側のサブドレンピットNo.51の水位が一時的に低下した件。8月3日以降、4号機R/Bおよび廃棄物処理建屋近傍のサブドレン水の分析を実施している。27日(トリチウム)28日(Cs、全β)採取分について、前回の分析結果と比較して有意な変動はない。分析結果は日報を参照。

サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクG(25日採取)と集水タンクNo.3(23日採取)の分析結果
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(PDF 16.9KB)
一時貯水タンクの分析結果は東電、第三者機関のいずれも運用目標を超えず。トリチウム濃度は東電が1000Bq/L、第三者機関が1100Bq/L。

構内排水路の排水の分析結果(2015年3月4日参照)。28日採取分の分析結果と27日のトリチウムの結果。
福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて(PDF 94.1KB)

1号機放水路上流側立坑でCs濃度が上昇した件(2014年10月23日)および2号機放水路上流側立坑で全β放射能(90Sr)濃度が上昇した件(2015年5月14、15日、6月22日参照)。27日採取分。
福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果(PDF 716KB)

T/B東側の観測孔で50万Bq/Lのトリチウムが検出された件(2013年6月19日、7月22日参照)
タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況について(PDF 1.25MB)

実施計画の変更認可申請(6月30日提出)が昨日28日に規制委に認可された。
東京電力ホールディングス株式会社 「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請の認可について(プレスリリース)
認可:第三セシウム吸着装置の設置。7月3日参照。SARRYを増設する件。



今日、廃炉・汚染水対策福島評議会(第15回)があった。この会議は、エネ庁がやってる廃炉・汚染水対策関係の会議の中でも地元向けのものらしい。第1回は2014年2月17日なんだけど、第12回(2017年3月4日)以降はネット配信している(7-11回も動画は見られる)。
NDFの山名理事長が出席していて、「有識者」というのはこういう人を言うんだなと思った。この日の会議では、昨日サブドレンでLCO逸脱の可能性が確認された件について、8月2日の件(これもトラブルの内容は全然違うけれどサブドレンでLCO逸脱があった)と合わせて「ヒューマンエラーであり、気を付けてもらいたい」と言う趣旨の意見が自治体やその他の地元団体の出席者から複数あった。これに対して山名さんは「『基準を間違える』というのは組織における品質管理の問題であり、気持ちではなくてエンジニアリングで解決するものだ。(東電に対して)一緒にやっていきましょう」というようなことを発言していた。
2016年のIRIDのシンポジウム(2017年4月26日参照)を見たときも思ったけれど、工学のシロウトは工学的なものの考え方について全然なじみがないから、つい「無駄が多くてけしからん」とか「気持ちのゆるみがー」とか思いがちなんだよな。でも、そういう風に気持ちでなんとかできるものならとっくになんとかなっているわけで、それじゃ済まないことをどうやって片付けていくかということ自体が工学の対象であり、それなりの知見の積み重ねもあるんだよな。廃炉作業は工学そのものなんだから、それと付き合っていくということは、工学と付き合っていくというこのでもある。だから、工学的なものの考え方を知り、それはそれなりに信頼に値する人類の財産なんだという認識を持つ人が増えていけば、廃炉作業もちょっとはやりやすくなるのかもしれない。

この会議でもう一つ興味を持ったのは、改定されたロードマップに記載された「双方向のコミュニケーション」について、「受け手側のニーズを取りに行くようにする」ことだという話。1F周辺住民が何を知りたいと思っているのかをたずねるようにするんだって。そうそう、そこが大事なんだよ。当事者に聞かなければどこにニーズがあるか解るわけがない(2016年12月8日にそこら辺の話を書いた)。それに、上に書いたような認識のズレ(専門家とシロウトの工学的な考え方に対する理解とかね)もあるわけだし、そもそも聞きもしないで解るわけがない、というくらいの気持ちでいいんだと思う。「そんなことも解らないのか」って言われちゃうかもしれないけど、解らないものは仕方ない。臆することなく、尋ねて欲しいと思う。





0 件のコメント:

コメントを投稿